果苗に起こされてバスを降りると
立派な建物が目の前にあった。


「すごいすごいすごい!
こんなすごいところで2泊できるんだね!」

「ね!勉強やだけど来てよかった~!」

「勉強さえなければ~…」

「ほんとそれ~…」



果苗と、バスを降りて
そう言っていると後ろから声がした。



「お前らうるさい」

「…大和!」

「だからうるせえって」

「だってすごいもん!」

「……」


大和はあたしの言葉を無視して
旅館の中へ入ってしまった。