「あ、りがと」 「…いや」 「…また来てもいい?」 「…ごめん、約束しただろ」 「そうだよね…。 あたし頑張る」 「おー、頑張れ」 …約束?頑張る? なんの話をしているかわからないあたしは、 ただ声を押さえて泣くだけ。 「じゃあね、またあした」 「おー」 前澤さんはそういって、 自分の家の方へと帰って行った。 「…なにしてんの」 しゃがんで泣いていると、 上から聞きなれた声が聞こえた。