あたしが抗議していると、
店員さんはもう袋に詰めていて。
大和はおつりをもらっていた。



「…はい」

「……いいの?」

「あぁ、たまにはな」


笑顔を見せる大和。
最後だから、なんだよね…、きっと。



「……ありがとう」



あふれそうな涙をぐっとこらえて
大和を見上げてそういった。


大和は何も言わず
あたしの頭をくしゃっとする。


「あ、じゃあ大和も買おう?」

「は、俺はいいよ」

「ダーメ。
あたしもお金払わせて?」

「それもダメ」

「え~、なんで?」

「…なんでって…」