「…ほんと無自覚だな」

「ええ?」

「顔も可愛くて服も可愛い。
…そんな格好で街歩かせたくねえよ」

「…っ!」

「頼む、少しは自覚持ってくれ。
自分は可愛いっていう自覚。
自分はモテるっていう自覚」



大和はそういって、
あたしの頭をくしゃっと撫でた。



「…っご、ごめんね?」

「別に。
わかったならそれでいい」

「…わ、わかった!」



服は可愛いけど、あたしは…。

なんていったら、
大和絶対怒るに決まってる。


だから、言わなかった。