教室につくまで、やっぱり女の子は、
大和が歩くと振り向く。


そんな女の子の視線に気づかない大和は、
どれだけ鈍感なんだろう。



「ねぇ、果苗」

「なに?」

「颯人くん、いいの?」

「え?」


教室についてからは、
颯人くんは登校してきた子たちに、
朝からテンション高く話しかけていた。


あたしが朝からあのテンションで言われたら、
ちょっと引いちゃうかも。


「あー、ったく」


果苗はそういって、颯人くんの元へいく。


「ねぇ、田崎くーん」