お互い優実が好きだから、
っていう理由で
圭二と仲悪くはなりたくない。
でも、優実は誰にも
渡せないんだ…。
俺だけの優実だから。
「…以上で最後の授業を終わる。
みんな2泊3日もよく頑張ったな。
あしたは1年だけ休みだからゆっくりしろよ」
…やっと終わった。
勉強が得意ってわけじゃねえけど、
苦手ってわけでもない俺。
「……お、おわったあ~」
隣で嬉しそうに伸びをする優実。
「ね、大和」
「ん?」
「明日どっかいこうよ!」
「は?疲れてんだけど」
俺がそういうと
優実の肩がガクって落ちたのがわかった。