『大きくなったら おれ、ゆうみのだんなさんになる』 確かそういったっけ? 今になればよくいえたなって思うけど。 けど、そんな俺に優実は、 『ゆうみもやまとのお嫁さんになる。 そしてずっと一緒にいるの』 『…じゃあ七夕のやくそくだね』 『やくそく…?』 『うん、やくそく』 そういって隣に居た優実の唇にキスをした。 …こういう小さい頃の思い出って 普通は女が覚えてるもんだろ? でも俺は、ずっと忘れたことがないんだ。