気をつけろよ、大和はそういって
あたしを部屋に運ぶと、
自分の部屋へと戻ってしまった。



「…優実、大丈夫?」

「……っわ、かんないや」

「優実…?」

「大和がさっぱりわからないの…。
幼馴染のあたしがあんなに大胆にこけたから、
その顔を誰にも見せたくないっていうの。
それって、あたしが幼馴染ということが、
大和にとって恥ずかしいからなのかな…?」

「…そんなわけ…」

「だって!
思わせぶりな態度とるくせに…」



前澤さんがいることにも
意識せず、自分の想いを口に出していた。




「…きっと大和は、
前澤さんが好きなんだよ」

「え…?」



その声を出したのは、
果苗じゃなくて前澤さん。