「こいつ香菜と同い年の颯人」


颯人(はやと)先輩


襟足が少し長く少し暗めの茶色にした髪
ふわふわとした柔らかそうな髪質が特徴的だった


「よろしく」

少しツンっとした態度が人見知りのあたしには
興味がないとでも言うように聞こえた


キュッとなったこの感情は

人見知りの怖さではなく
もっと甘酸っぱい感情だった



恋するタイミングは誰だって自由

唐突に訪れる



何も知らない颯人先輩のことが
すごく気になった



ぽーっと颯人先輩を見つめるあたし

浩司先輩がどんな気持ちであたしを
見ていたかはこの先も知らないまま