香菜先輩と颯人先輩が話しながら帰り
あたしは海人先輩の車椅子をおす


「何かごめんね
颯人と話せなくて
俺がこんなんだから…」


「全然大丈夫ですよ!
早くよくなってくださいね」




よくない…

正直話したい…


学年が違うからあんまり話せないし
会えると言ったらこの帰りの時間くらい


好きかどうか知るには
たくさん話さなければいけないのに…

かと言って海人先輩をほっとくわけにもいかない



でも話したいと思うのも
気があるってことなのかな…



「海人先輩」

「んー?」


「好きなのかもしれません」

「…そっかぁ
じゃあ応援しなきゃな!」


「まだかもしれないんで!」



確信はもてない…


中途半端は嫌
はっきりするまで曖昧にさせたい