あたしが思わず顔が赤くなって、俯いてしまう。
何これ? 不意打ち、こんなに照れくさいの?
ってか浩太さんって、悪戯っぽく急に唇舐めてくるような、そんな悪戯っ子キャラだっけ?
浩太さんはまたあたしの頭を撫でてくれてから、あたしの顔を覗き込んできた。
「ココ、満足した?」
「……うん」
あたしは本当に恥ずかしくって、小さい声で返事するのが精一杯だった。
そのまま浩太さんは、あたしの前髪をかきあげ、額に軽いキスをしてきた。
……不意打ち~、しかも二回目。
照れくさくて照れくさくて、仕方が無い。
ひょっとして浩太さんも、あたしがキスする時、こんなに照れくさかったの?
だからキスした後、三分も目を合わせてくれなかったの?
浩太さんの目を合わせてくれない理由が、何となく分かった。
「帰ろう、ココ」
「はい」
あたしと浩太さんは帰りの電車が違うから、此処で本当にお別れ。
だけど、あたしは何か、本当に幸せだったんだーー。
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