「そういえば、俺たちのこと応援してくれてる子がいるって知ってる?」
教室で空を見上げる高梨に声をかける。
「…知らなかった。そんな子がいたんだ。」
ふっと嬉しそうな目をして、答えた。
最近、高梨は少しだけど表情を変えるようになった。
それが、俺の影響だったら、かな〜り嬉しいのだけど。
自惚れてもいいだろうか。
あれから俺たちの関係は少し変わった。
放課後は一緒に帰るようになったし、休日はたまに一緒に出かける。
相変わらず高梨は空を見上げているけど、それと同じくらい俺のことも見てくれるようになった。
俺はずっと高梨をみているけれど。