それから、すぐ、なんか二人の間の雰囲気が変わったな〜と思っていたら。


本を借りようとカウンターに向かったところで、目撃してしまった。


甘〜いキスシーンに。



思わず赤面してしまった。

邪魔をしたくないと思ったけれど、その日は急いでいたから、貸出手続きのために声をかけない訳にはいかなくて。


貸出手続きをする高梨さんの後ろにいる北条くんをちらりとみると、

お、う、え、ん、あ、り、が、と

口パクでそう伝えてきて、思わず胸がいっぱいになった。

本を抱えてお辞儀をして図書館から出て行こうとしたところで振り返ると、また、甘〜いムードになっていて。

嬉しくなりながら足早にその場を去った。