また、だ。


図書館のカウンターからどちらかといえば穏やかな顔をして空を見上げる女生徒。

そして、その女生徒を穏やかな目で見つめる男生徒。


その光景は穏やかというより他なくて、その場所だけ時間がゆったりとしていて、現実から切り取られたかのように感じられる。


そんな彼らを眺めるのも、いつのまにか日々の図書館通いの楽しみの一つになっていた。