「じゃあ、お姉さんが私たちの恋のキューピッドだね」


放課後、図書館でそんな話をする。

今日は火曜日だけれど北条は図書館に残っていて、わたしは少し、いや大分、嬉しい。

「ああ、姉貴もさ、目真っ赤にして帰って来た時とかあってさ、高校卒業前とか。何かあったんだろうとは思ってたけど。」


「そうなんだ」


「だからさ、今度うちに来てよ。」

「うちってことは……」

すこし意味ありげな顔をすると、北条は自分の言ったことのイミに気づいたらしく、普段真っ白い肌が耳まで赤くなった。