そのことに触れられると少し厄介なので、グインと話をかえる。

「それで、北条はどうしたいの」

「…ああ、俺はな〜」

椅子を後ろに傾けながら、天井に目を向ける。

「わかんねえんだよ、何がしたいのか」

「お菓子は好き、なんでしょう?」

「それはもちろんそうだよ……でもなんでいうか……俺だけレールの上の安全地帯にいて安心してる…っつーかなんかそんな気がして」

天井を向く横顔をみると、そこに明らかな迷いがあるのがわかって、でもナイスなアドバイスなんて浮かんでこない。

「とうとう北条にも反抗期が」