「…どうすれば気づくんだよ」

噂に便乗して、手料理を高梨以外に振舞わないようにした。

けれど、高梨はあまり気にしていない様子で、俺の作った和菓子を目を輝かせてペロリと平らげる。

その顔が見れればいいか。

当分はそれだけで満足していようと思う。