ふと時計を見れば、8時丁度
そろそろ起きなくては…
私がこの心地良い時間を破ろうと体を起こそうと力を入れると
急に体が軽くなったーーーー
そして既に私はベッドの脇に立っている
犯人は刃だ
この一瞬でまず自分が起き上がってから、私を抱えて立たせるなんて
もう一種の技だ
それに訓練のせいで筋肉ばかりついた重い私を軽々持ち上げてしまうから驚きだ(自分がそう思っているだけで実際はとても軽いです)
刃はイタズラッ子みたいに歯を出して笑って「さぁ飯でも食うかー」なんて言いながら部屋を出て行った
私は軽くため息をついてから、風呂場へ向かった
ジャーー
温かいお湯が体を濡らす
といってもまた温度は最大だけど…
鏡に映る自分を見ると、真紅の髪から水が滴っている
なんでこんな色なんだと何回思ったことだろう
でも今は少しだけこの色も好きになった
刃の瞳の色だからーーーーーーーー
シャワーを止め、適当に体を拭くと下着を着けて制服を着た
まだ拭けていなかったところにワイシャツの生地が張り付いて気持ち悪い
まぁ自分が悪いので仕方が無いが…
髪を乾かしてからリビングに戻るとそこには朝ご飯を食べ終え、着替えも済ませた刃がいた
もうその瞳は血色ではなかった
私もカラコンをしてカツラをかぶり、仕上げにいつもの鮮血色のラインストーンを右目の横に貼って完成だ
指定の革靴を履き、これまた指定の鞄を持って玄関を出た