秀矢はきっと全部わかってるんだよね。
わかっててわざと言ってくれてるんだ。
さすが幼なじみだよ。
そりゃ、こんなに近くにいるんだもんね。
はぁ...。
きょうは秀矢の言う通り早く寝よ。
あたしはそのまま眠りに落ちた。
次の日。
秀矢は何事もなかったかのように、普通に外にいた。
「やっと来た。遅ぇぞ。」
秀矢はいつもの口調で言う。
毎日遅刻ギリギリの秀矢がこんなに早くに学校に行くわけがない。
これが秀矢の優しさ。
昔から何にも変わってない。
昨日の告白なんてまるでなかったかのように。
いつもの秀矢で。
嘘だったんじゃないかとさえ、疑ってしまう。
秀矢はいつもこーやってあたしを支えてくれていたんだよね。