その瞬間にあたしは思い切り酸素を吸った。


でもそれと同時に、いや、その瞬間を狙っていたのように、先パイの舌が入ってきた。


「んぅっ...」


あたしの想いとは裏腹に、先パイの舌はあたしの口内を動き回る。


もう、何も考えられなくなっていく。


先パイが何を考えているのか。


どうしてこんなことをするのか。


どんなに考えてもわからなかった。


先パイはあたしをからかってるの?


もう、いやだよ...。


知らぬ間に、あたしの頬には涙が伝っていた。


どうして涙が出るのかさえわからなかった。


もう...やめて...。


いや...。


力が入らなくなる。


拒否ることをできないまま...。