次の日。


「心愛ー。」


家を出てすぐに、かけられる声。


振り向かなくたって誰か分かる。


家を出てすぐに声をかけられる奴なんて、あいつだけ。


「おい、無視すんな。」


ほら、来た。俺様男。


「朝っぱらからなんでしょーか。」


立ち止まり、返事をする。


「お前今日ひま?ってか、暇にしろ。」


「は?」


なんだこの俺様っぷり!


「いーからちょっと付き合え。」


「紀ノ屋のアイスね。」


「わかったよ。授業終わったら教室にいろよ。」


「はいはい。」


よし、交渉成立。


あ、紀ノ屋ってゆーのは、あたしたちが小さい頃から通ってるお店。


そこのスイーツがめちゃくちゃおいしいの!


ってわけで、放課後は秀矢に付き合わされること決定。