次の日。
生徒会室で資料の整理中。
「心愛ちゃん、これお願い。」
「あ、はい。」
昨日から、伶太先パイはあたしを"心愛ちゃん"と呼ぶ。
でも見た目は、やっぱり"真面目で優等生の生徒会長"で。
昨日とはまったくの別人。
嘘だったんじゃないかと疑いたくなる。
でも時々、あたしにだけ妖しい笑みを浮かべるの。
決して笑わないあの伶太先パイが。
それが嘘じゃなかったんだと教えてくれる。
しかも、先パイには彼女がいるんだって。
だけど、彼女も本当の先パイを知らない。
つまり知ってるのはあたしだけ。
そう思ったらなんだか嬉しくて。
いつも先パイを見てた。
でも、彼女もちに恋なんてしない。
そして今に至る------