「木崎の兄ちゃんか何かか?」

「へ!?あ・・・いえ、
あの・・まぁ、その・・・」


しどろもどろになる私を見ながら


「まぁ、言いたくなかったら
いいしな。
じゃあ、またな」


「あ、はい・・・・」



やはり・・・良い先生だ・・。



そのまま帰宅し、

ようやく家に入れた安堵感もあるけど

静か過ぎて耳鳴りがしてしまう家に

やっぱり、

人恋しくなってしまうのも事実で・・・


お風呂に入り、

そのまま寝室から毛布を持ち

テレビをつけたまま

ソファーに寝転んだ。


一人で寝るには広すぎるベッド。


そして、静か過ぎる寝室は


今の私には耐えられない・・・・。


誰かが家の中にいる。

そんな当たり前の事が

どれだけ幸せだったのかと

家を出た今だからこそ気づくけれど・・・


今は、ただ
ひたすら

この孤独感に耐えるしかない。