そんな地獄のような時間も
ようやく過ぎ去り、


「木崎、次だからな?」

「はい」


駅に到着し、扉が開いた瞬間
外に出ようとしたけれど、

甘く見すぎてたのか

中に入ってくる人達に押され

なかなか外に出られず

ただ、もがき苦しむしかない状況・・・


人混みに揉まれ苦しむ中
私の手を力強く握る人がいて

ち、痴漢というやつか!?

と思ってる間に、



「え、あ・・・・・・」



掴まれた手を引っ張られ


いつの間にか

外に出られていたけれど・・・



「まったく・・・・
次だからなって言ったのに」


痴漢どころか

先生が助けてくれたようで・・・


「ありがとうございます・・・」


「しっかりしろよ?」


「はい・・・・」


「じゃ、また学校でな」


「はい・・・・」



さすが、先生というだけあって

生徒を守ってくれたのか・・・。


見直したぞ、先生・・・。