「私、急いでんだけど
もういいでしょーか?」


こんなとこで
兄妹ゲンカしてる場合じゃないし。


っていうか、
お兄ちゃんの言う事に
いちいち怒ってたら
キリないし。



「どーぞ、どーぞ。」



ほんっと、むかつく言い方・・・。



部屋に入るなり

イライラが治まらず

カバンをベッドに投げつけると、



「ヒステリー女は
嫌われますぞ?」



私の部屋の扉を半分開け
半分顔を出し
ニヤついてるバカ兄貴の姿。


「うっさい!!」


近くにあったクッションを扉に投げつけるけれど、とっさに閉められ
扉にぶち当たり、扉の向こうで
バカ兄の笑い声と階段を下る足音が聞こえ

ますますイラ立ち

いちいち怒るもんか。

という、さっきまでの思いと
正反対な行動の自分・・・。


私が帰ってきてからの一ヶ月
お兄ちゃんとは
毎日のように
こんな調子だ。