「あの、大輔・・・」


「んー?」


テレビを観る大輔に
意を決して・・・



「その・・・
私・・・
面倒臭くない?」



「面倒?って
何が?」


「帰って来るまで起きてたり
店に来たり・・・
いろいろと・・・」


「んなわけねぇだろ。
俺の性格上、面倒だったら
その場で言うし?」


それはそれで
きついような気もするけれど・・・


けど、今は・・・

それよりも、うれしくて・・・


「ありがとう・・・」


「ほんっと変な奴・・・」


そう言いながら
笑い、
うつむき加減な私の顔を
覗き込んでいる。


「優奈、頼み聞いてくれねぇ?」


「頼み・・・?うん?」


「腹減った・・・・
何か作れるか?」


「え?う、うん!大丈夫。
待ってて、すぐ作るっ」


そんな頼みなら
浮き足立ちながら聞ける。

うれしくて、

何作ろう、何作ろうと

冷蔵庫の中を見て

顔が綻んで

うれしすぎて何作ればいいのか分からなくなるほどだ。