ラブホテル街を1人歩くなんて

人生初体験であり・・・


これほど1人で歩く事が
不自然に思える場所は

なかなか、ないような気がする。


ようやく、ホテル街を抜けた所で



「いくら?」


1人の中年のおじさんが
そう言いながら
近づいてきた。




そうか・・・、

1人でホテル街から
若い女性が 出てくるというと

そういう誤解をされかねないわけで・・・


「そういうんじゃないです!」


誤解とは言え

そういうふうに見られたという事が

何だか、悲しく

情けなく

いろんな感情を振り払うように

一気に家まで走った。