「堅苦しいって・・・」
「くっだらねぇ・・・
はいはい、帰ってよし。
じゃあなー」
そう言いながら
力強く握られた手は
ぱっと離され
そのまま
スタスタと歩いて行った。
そして、
私は・・・
振られた時と同じように
言うだけ言われ、放置され
その場に呆然としてしまっている。
な、何なんだ・・・
どいつもこいつも・・・
ほんっと勝手な男ばっかり・・・
変な怒りのような物がわきあがり
その男の後を追うと、
「やればいいんでしょ、やれば」
「は?」
呆気にとられる男の手を
今度は私が引っ張り
近くのラブホへ
勢い良く入って行く。