今日がもうすぐ終わるみたい

でも、でも、でも
昼間に友達が言ってたことが気になる

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「彼氏できたの!」

「えー!出会いは??」

「駅であたし階段でこけてさー
でも、転んだのに痛くなくてね
なんでだろって起きてみたら
下に男子校生がいて守ってくれてて…
そこで一目惚れしちゃって。」

「なんかすごいロマンチックー!」

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ロマンチック、かあ…
憧れてないっていえば嘘になる

ぼーっとして帰ってると
人にぶつかった

「わ!ごめんなさい!」

モデルみたいな人…

「いったあー…。
ねえ、どうしてくれんの?
ここ!赤くなっちゃったじゃん!
弁償してくれれば許さなくもないけど。」

やばい、この人怖い怖い怖い。

「あの、ご、ご、ごめんなさい。」

どどどどーしよ。
パニックなりそう、誰か知り合いとか…
そう思い辺りを見回しても見当たらない

お金少しなら…と思いお財布を取ろうとしたら

「やめとけ」

彼はそう言うとあたしのバッグに
出しかけてた財布をつっこんだ

「…え?」

あたしの前に立ちはだかって

「おまえタチ悪すぎ、女王にでもなったつもりか」

「はあ?お前誰だよ、あたしはあの女に
言ってんの
金さえくれりゃ済むんだよ」

「汚ねえ」

彼はそう言ってあたしの手を取って

「行くぞ」

吐息が聞こえるくらいの近さで
あたしに言った