「あ、あれやんっっ
坂口さんが悪いねんからっ…な!
だって、ほらっ…意地悪するから!」
必死に喋って落ち着かせようとするけど、動揺する自分の声が余計に鼓動を大きくさせる。
「そのっ…ワザトとかじゃ…」
こんなん、
また笑われるやん…
そう思ったのに。
「……清水君の、バカっ」
そう言った坂口さんは、
ほんのり頬を染めていて。
拗ねるように、プイと俺から顔を背けた。
「っ…」
予想外の反応に、驚きとか困惑とか期待とか…いろんな感情が入り混じる。
「バ…、バカっちゃうし…!」
しばらくの間、
顔が熱くてたまらなかった。