「見学してんの暇やろ」


「…そうでもないよ」


「ホンマ?
俺やったら暇過ぎて死ぬわ」


「…清水君ってオーバーだよね、表現が」


「いや、ホンマに!
耐えられへんと思う」



なかなか帰って来ない清水君を
不思議に思ったのか、
遠くから男子たちの呼ぶ声が聞こえた。

「亮〜!
道迷ってるー?」


「いやいや、迷ってへんよ(笑)

今戻るー!」





清水君が足元のボールを拾った。

「じゃあ戻るわ。

暇やってらいつでも呼んで!」

そう言って走って戻っていった。





…清水君のこと見てたら
なんか気分が晴れそうだ。