「なぁ、なぁ」

「…」



「坂口さん」

「…」



「なんでこんなとこに座ってるん?」

「…」



「校舎の裏ってなんか怖ない?

ほら、怖い先輩に呼び出されたりとか
危ないイメージあるやん」

「……」




清水君は返事をしないアタシの隣に静かに座った。




「なぁ」

「……」


「聞いてる?」

「……」


「坂口さん、聞いて?」

「……」



「お願い」

「…………」



「なぁ、さか…」

「聞いてるよ」



「よかった」


どうして彼は、
こんなに嬉しそうに笑うんだろう。