言いかけたとき。
「あ!!
坂口さんと松田さんやん!」
後ろから聞こえた大きな声に振り向くと、
「清水君っ」
少し離れたところを歩く清水君が
こっちに手を振っていた。
清水君は隣にいた数人の友達に声を掛けた後、私たちのところに駆けてきた。
「俺も混ぜてー」
そう言いながら私たちの間に割って入る。
「ふふ。
どうぞ、どうぞ」
「何の話してたん?
続きしゃべっていーで」
「えっと、、それは…」
清水君には話せない………
「なになに?
俺には秘密の話?」
「…そ、そんな感じかなぁ」
口を尖らせて拗ねる清水君に押されながらも、苦笑いで誤魔化した。