そして、また私は
先生の優しさを求めてしまう。
「…時々、不安になるんです。
私のやってることは正しいのかなって…」
その言葉を聞いた先生が、優しく微笑む。
「大丈夫。
松田さんは間違ってなんかないよ。
思いは必ず相手に届くから」
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部室について荷物を下ろす。
部員はみんな、すでにグランドに出ていて
部屋の中には誰もいなかった。
「松田さん、ありがとう。
すごく助かった」
「いえ、
こちらこそありがとうございます」
そう言うと、先生はキョトンとした顔をして、またすぐに頬を緩める。
「何で松田さんがお礼言ってるの」
微笑みながら言われた言葉に、
私は顔を赤く染めた。