「そう?
腕とか。ほら、すっごい細いし」
大輝は、なんのためらいもなく坂口さんの腕に触れる。
………。
「…大輝がたくましくなったんだよ」
「そうかな?
でも部活やめ…」
「なー、なー、なー!」
痺れを切らした俺は、二人の間に割って入った。
「二人、知り合いなん?」
「はい。
小さい頃から知ってます」
なっ…!
「そ、そうなんや、、
小さい頃から…」
「…うん。
だって愛子の弟だから」
…あ。
「小さい頃、よく三人で遊んでたんすよ」
……そ、
そうやった。
大輝は松田さんの弟やった…。
…坂口さんのことになったら
ホンマ余裕ないわ、俺。