「優、帰ろー」
松田さんの呼ぶ声に目を覚ましたのか、
振り返って首を縦に動かした。
俺じゃなくて
松田さんやったら起きるんや…
「清水君ー!」
クラスメートが数人
俺の周りに集まって来た。
「クラブどこ入るか決めてる?」
「え?」
「バスケ部入ってー」
「いや、サッカーのほうが面白いよ!」
「清水君はやっぱり柔道でしょ!」
「清水君が柔道部はなんか違うー」
「アハハハ」
なんか盛り上がってる。
でも俺、バイトするから
クラブには入らんねんけどな…
「取り敢えず体験来てよ!」
「え」
「行こうぜ、行こうぜ!」
「まずはサッカー部からな」
「じゃあ次、バスケなー!」
そのままズルズルと
連れていかれてしまった。
まーいっか。
バイトは明日からやし。