細くスラッとした体型。
ふんわり猫っ毛に、程よく甘い顔。

知らない人だけど、どこかで見たことがあるような気がした。


「あの子だよ。
俺、今手ェ離せないから行ってきて」

「はい」



店の入り口でキョロキョロしていた彼は、近づいてきた俺に気づくと表情をゆるめて軽く頭を下げた。


「明日からお世話になります、
松田大輝です。
よろしくお願いします」

この笑顔…
やっぱり誰かに似てる気ぃする。


「教育係をさせてもらう清水です。
よろしく」

「はい。
よろしくお願いします」



「松田君っていくつ?」

「15です」

「えー!まだ高1なんや。
俺と同い年くらいやと思った」


そう言ったとき、

「……!」

松田君が突然目を見開いて
「え?」と言った。