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「有難うございました」


最後のお客様を見送って閉店の準備を始めたとき、店長が厨房から顔を出した。



「亮、ちょっと来て!」


「はい?」



「明日からさ、
ホールに新しい子が入るんだけど」

「あー、何人か面接してましたね」


「今から挨拶に来るから」

「今から?」


「亮に教育係やってもらおうと思って。
だから、顔合わせといて」

「はい。……え!?
俺、ですか?」


「まだ入ってから1年も経ってないけど
信用してるの、お前のこと。

だから頼んだ」


「…はい!」


認めてもらえているのは嬉しいけど…
俺に出来るんかな。



そんなことを考えていると、


ーカランカラン…

誰かが店にやってきた。