「さすが清水君だね。
相手二人だったのに」

「俺にかかったら二人なんか楽勝やわ」

「フフ」

「なんなら1対10でもイケんで」

「えー本当?」

「いや、1対100でもイケるな」

「清水君ならいけちゃうかも(笑)」


清水君と話していたら
いつの間にか怖かったことも忘れられた。




静寂に包まれた夜の道は真っ暗で
風の音だけが聞こえる。

なびかれた髪をふと耳にかけたとき、


「…あれ?」

朝してきたはずのピアスがないことに気づいた。