トクンットクンッ…


こんな状況でも握られた手が
私の胸を高鳴らせる。




しばらく走って、建物の影に隠れた。


追いかけてくる足音が聞こえなくなったのを確認する。


「よし、、、
もう大丈夫やろ」

清水君も私もその場に座り込んだ。



「松田さん大丈夫!?
何もされへんかった…?」


傷だらけの清水君。


私のせいで怪我をしたのに、何でこんなに優しい言葉が言えるんだろう…




「ちょ、、、松田さん!
泣かんとってッッッ」


気づけばボロボロと涙が溢れていた。