名前を呼ぼうとしたそのとき、


「あ!!」

と清水君が叫んだ。


「え?」


「ヤバイ、教室に携帯忘れた。

取りに戻るから松田さん先帰っとって」


あ…


「わかった。
じゃあ、また明日ねっ」



清水君は走って教室に戻って行った。


…言いそびれちゃった。



仕方ない。

また今度言おう。