お母さんにギターを弾く事を許してもらえた次の日。


あたしは、すぐに萩尾くんに報告する事にした。


「おはよー、柑菜」

「おはよう!!ちょっと、急いでるから行くね!!」


「おい、夏見!!お前、学級委員ともあろうものが......」

「すみません!!」


――――ダダダ......


挨拶をしてくる友達の声と、走ってるのを注意してくる先生の声に適当に答えながら、あたしは教室へと急いだ。


――――ガラッ!!


勢い良く教室のドアを開ける。


クラスメイトの視線が集まる中、あたしは萩尾くんの席へと真っ直ぐに進んだ。