え?今、何て......




「ギター、弾いて、良いの......?」




そう言うとお母さんはあたしの頭をクシャッと撫でて、


「ちゃんと、勉強もするのよ」


と言った。


その瞬間、眼から涙があふれる。


その涙は、悲しみの涙じゃない。


嬉しくて、嬉しくて、心に染みる、温かい涙。


あたしは、ずっと、ずっと、その涙を流し続けた。




――――萩尾くん。あたしの気持ち、やっと伝わったよ。