「ん」


と、誰がの手が差し出された。


「へ?」


「ん」


その手の持ち主は、萩尾くんだった。


「えーと......ハイ?」


「ん」


と、ずいっと手を出してくる。


えーと......これは......運んで、くれるって事?


するとひょいっとノートの半分以上を持ち上げ、速足で職員室のある隣の校舎の方向へ歩き出した。


慌ててその後を追いかける。