ガラッ!!


屋上のドアを開けた。


いない......?上かな?


ハシゴを上がると、萩尾くんが空を見ながら座っていた。


「萩尾くん......」


小さい消えそうな声で呼ぶと、気付いたらしく、チラッとこっちを向いた。


「何の用?」


「その、えっと......」


わざわざ、『今の席、嫌じゃない』って言うの、変かな?


でも......伝えるには、そんな言葉しかない。


「あ、あの!!」


「何」


萩尾くんの低い、いらついている様な声に、ビクッと肩をすくめた。