「......素敵」


思わず、そんな言葉が口からこぼれた。


そして、あたしは自分の頬に温かい涙が流れているのに気づいた。


だって、その歌は




切なくて


優しくて


そして、すごく悲しい......


そんな曲で――――。




そしてそれから歌の聞こえる方向を探した。


「上......?」


その歌声な持ち主は、屋上の上の方にいる。そんな気がした。


はしごを上って、上がってみると......