ーーー…


「…ねむ。」


先生の「やめ!」と同時に一番後ろの人が解答用紙を集め始める。



すごくすごく眠い。
でも、手応えはあった。



西岡くんに教えてもらってからもう1時間ワークの解き直しをして。


朝もいつもより1時間早く起きて間違えたところをやり直した。




だから解けない問題はなくて、あとは計算ミスをしてないかだけ。



眠さは付きまとってくるけど、
これも全部西岡くんのお陰。


「なんか機嫌よさそう!
そんなによく出来たの?」


麻理が隣から話しかけてきた。



「いつもよりね!
麻理はどうだった?」



「まあまあかな〜再テストはなんとか逃れたと思うなあ…」




「麻理は大丈夫だよ〜」




こうして、再テストを気にせずにのんきに話せるのもやっぱり西岡くんのお陰。
本当に感謝しなきゃな。



「それじゃ授業始めるぞー」



先生の一言と共に私達は話すのを一時中断する。



しかし、頭の中で思考は止まることなく続いていく。



帰ったらメールしよう。
本当に助かりました!って。


今日は顔文字使ってもいいかな、
ちょっとは友好的に思えるかな。とか。



すると隣から視線を感じ、麻理の方を見ると、

頬 が ゆ る ん で る よ



と、先生の目を盗みつつ麻理がメモを私の机の上に置いてきた。