「だって、マリアさんを僕らに差し出したのは人間で、君が愛してやまない教会そのものなんだから」




「っっ…!嘘よ!」


「ちょっと考えれば分かるよね?

神の儀式で君は意識を失った

目が覚めたら、暗闇の中

1人のヴァンパイア。」



薄々気付いてたことを淡々と言われ



そんなはずない。


と自分に言い聞かせてきた。



「君は僕らの生贄なんだよ」



頬を伝う涙がベッドに流れ落ち



「そうそう、その表情。

絶望に落ちていくような目。

ゾクゾクしちゃうよ、マリアさん…」