「やだなぁ、涙なんて堪えないでよ。

泣き叫ぶ中、噛み付くのが僕にとっての快感なんだから」



月光に照らされて、気味悪く笑うハクトくんの瞳を強く見て、



「狂ってる…」



そう呟いた。



「僕には人間の方が狂ってるよ」



一言呟いたハクトくんは、私の首筋に食らいついた。



‘‘人間の方が狂ってる”



そんなわけない。



こんな、人の生き血を貪り喰らうヴァンパイアに比べたら…