テノール声が聞こえて 目の前に白髪の私より少し小さい美少年がいた。 瞳の色は紫紺色で、つぎはぎ合わせたウサギのぬいぐるみを持っている。 「おはよう、僕の名前は白兎(ハクト)16歳だよ」 ハクトと名乗った美少年は、私の一個下だった。 「さっきは兄が大変な失礼を、ごめんね」 にこり、と笑うハクトくんはつぎはぎ合わせたウサギのぬいぐるみを抱きしめて、近付いてくる。